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破滅的な私小説まとめ、とは

  • 執筆者の写真: mIf
    mIf
  • 2023年4月24日
  • 読了時間: 4分

更新日:2023年4月30日

先日だらだらと文学関係をwikiっていたら、

嘉村礒多や近松秋江等の第二次大戦以前の破滅的な私小説」云々なる文言が出てきた。

嘉村礒多、近松秋江。

どちらの名前も愚生は知らない。

その上「破滅的な私小説」という文言に惹かれ、手始めに「嘉村 礒多」なる作家についてwikiってみた。

「破滅的な私小説」に好奇心をくすぐられた方はどうぞ。


嘉村 礒多(かむら いそた)


・・・まず名前がかっこよろしい。

私もかような源氏名につけ直したくなる。


それから目についた箇所を引用。

人生問題に悩み、近角常観に傾倒。」(近角常観って誰)

破滅型私小説の代表的存在」。


破滅型私小説の代表的存在、とな。

なら調べる価値あるな。

と判断し、読み進めんとす。


が、はたと立ち止まる。

・・・


なぜ「代表的存在」だと調べる価値がある、と感じるのか?


そう、私はいちいち立ち止まる。

が為にいっかな物事が前に進まない。

そのうち己の進まなさに己で膿んで何もかも放り投げて自暴自棄になる。

だから月1のボカロ投稿すら危うい。

と、こんなのが平生の愚生のパターンである。(漢字で韻を踏んでみた件)



「代表的存在」についての思索に戻ろう。

これには私(ひいては人の)の浅ましい条件反射が働いている。

つまりなんと言っても「代表的存在」とは、「そこいら一体」をまとめた存在ということ。

ということはコレ一つざっと知れば「そこいら一体」が把握できたような気になれる優れモノで、

だから少ない労力で最大のパフォーマンス。

昨今流行りの軽佻浮薄な「コスパ」が大変よろしい、ということに相成る。

つまり「○○を代表する」たぁ「○○のまとめサイト」と同義。

かかる法則を適用すれば


「富士山」は「日本文化のまとめ」、

「アンパンマン」は「パンのまとめ」、

「嘉村 礒多」は「破滅型私小説のまとめ」。


なんと、こりゃあいい。

怠惰で無気力な自分に「代表的存在」はうってつけ。嬉々とす。


だから私は嘉村 礒多について引き続き調べる。(ってwikiるだけ。)


にしても破滅型私小説ってジャンル自体あまり馴染みがないが何とも惹かれる。

何故惹かれるかって?

何となれば破滅なんて恐ろしげなこと臆病で小心な自分には到底実行できないし、

また破滅たるは酷い落ち目に違いなく下の存在を高みから見て「自分もこれよりはマシ」って胸を撫で下ろして安心できるに違いなく。・・・


ってナゼナゼと五月蝿いこと赤子のごとし。

いい加減に本筋を進めよう。

・・・


嘉村 礒多、山口市仁保)出身。

実家は農業を営む、裕福な地主

徐々に人との交流を望まない性格になり、無断欠席が重なり4年生で中学退学。

妻の婚前の男関係に悩んだ末、妻子を捨てて、愛人と駆落ちして上京。

愛人の小川ちとせは女学校の教師。(美徳がよろめく系の女教師、イイ)

人生問題に悩み真宗大谷派僧侶の近角常観を知る。(坊主は重要)

『途上』で文壇に地位を確立するも、翌年病没。

36歳で死んでる・・・。



人との交流を望まない性格、

愛人と駆落ち、

結核で夭折。

「なお、駆け落ち相手の小川ちとせは嘉村の死後、18歳年下の男性と再婚しているが、周囲には旦那より1歳年下と年齢を誤魔化しており、しかも周囲の人間はそれに気付かなかったという逸話も残っている」


ちゅうて。

美魔女というと色気がないが、18歳下の男を魅了して更にそれより若く見えるとは魔術的な女性に違いない。

思った通り隅に置けない女や。


とにかく嘉村 礒多、人ごととは思えない。

「身の回りのこと一辺倒の作品で、日本文学史の闇に消えた」と評される一方、

代表作『途上』は梶井基次郎 『檸檬』や牧野信一 『鬼涙村』とともに、昭和文学史上に残る作品」と評価する人もいる。

梶井基次郎 『檸檬』たらビッグネームやないのアンタ。


浅はかな下心でゆきづりに調べただけだが、やはり自分の嗅覚に狂いはない。

代表好きのアタシ。

代表作たる『途上』、今度読んでみよう。




さて4月の新曲「ずっと家で踊ろうよ」の未公開初期バージョンを、この珍妙な怪文を読んで下さったお目が高いあなただけに特別ここに公開しませう。

このページからしか聴けないですよ。

まだcメロも書いてないほやほやの状態だから、本公開のものとは結構違うよ。

本公開もぜひ聞いてね。

またね。






 
 
 

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